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『間諜』 1964年9月16日公開 東映 (撮影時40歳)

良平さんご出演作品の中では最も好きな映画です!

好き過ぎてネットの動画視聴だけでは飽き足らず、DVDを買って何度も観てしまいました。

 

敬愛する沢島忠監督の作品ということもあるのですが、鳴門海峡(?)を思わせる荒波の大渦を背景に流れる伊部晴美さんの音楽がニーノ・ロータの曲のように格好良くて、観た後は曲が頭の中をずっと流れています。

このサントラ盤があったら欲しいなあ。

 

沢島忠監督はこの映画の出来にあまり満足しておられない(『沢島忠全仕事』)ようですが、なかなかの出来だと思いますよ。

 

良平さんはリーダー的存在の間諜役。

実年齢で7歳もサバを読んでいたとはいえ、共演の緒方拳(撮影時26歳)、松方弘樹(同21歳)よりは断然年かさですから、当然ですね。

新人間諜の松方弘樹からは非情と恨まれることもやりますが、そこは仕事に殉ずるがゆえの大人の男の心意気と苦悩、そして後輩を思いやる優しさを見せてくれます。

あー、もっと語りたいけど、これ以上はネタバレになってしまいますから止めましょう!

 

この映画でびっくりしたのは、唐沢民賢のカッコよさと松方弘樹の可愛さと楠侑子の色っぽさ!

唐沢さんが冒頭の賭場から楠侑子に色仕掛けで絡まれ、相手方に捕まってしまうところでタイトルバックになるのですが、

イヤー素敵!この俳優さん誰?と思わず調べてしまいました。

意識して見ればたいていの東映映画にはいつも出ていらっしゃるのですね。脇役じゃないところも観てみたいな。

 

21歳の松方弘樹可愛いすぎ!!

純粋でまっすぐな若者役がぴったりはまり、後年のイメージとはまったく違って驚きです。

 

楠侑子も素敵!

前年の『ギャング同盟』に山本麟一の奥さん役で出ますが、あんまり印象に残らない感じ。

今回の顔に火傷して片足という菅貫太郎を『気持ち悪いんだよ!』と拒絶する女のほうがいいです。

あ、野川由美子主演の『河内カルメン』ではレズビアンの役でしたね。

これもはまってました。

 

映画館でかかることがあれば、絶対行きたい!

 

大きなスクリーンで一度は観たい映画です。