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良平さんが父親役をやると ~『薔薇の標的』(1980年)~

父親役、といえば「そりゃあ水谷豊に殺される役に決まってるでしょ!」と言われそうですね。

『青春の殺人者(1976年)』は私の中でいまいち消化できていない(汗)作品なので感想は書けません…。

 

そのかわりこの1本。

『薔薇の標的』1980年4月26日公開 東映 撮影時55歳

 

監督:村川透 

 

 沢たまき、佐藤慶、中島ゆたか、本間優二、今井健二と大好きな俳優さんたちばかりなので、わくわくしながら観ました。

良平さんの役は舘ひろしと一獲千金を狙う殺し屋。

昔訳アリだったホテルの女主人沢たまきと吞み交すシーンはさすが大人の余裕と色気。

もうピッタリでした!

 

実は良平さんには身体が不自由な小学生の息子がいるのですが、キリスト教系の養護施設にあずけています。

息子の将来の為に金が欲しい。

そして息子が何不自由なく暮らせるだけの金をつくったのち、息子とお別れするシーン。

 

その時の手をふる良平さんの表情。

このシーン台詞無し。

観客からすれば、子供には親がいたほうがいいじゃないか、なんで施設に預けるのかと思うのですが、やはり殺し屋が親ではまずいということなのでしょう。

非常に寂しげで、不安そうな表情。

もうたまらなかったです。

 

 

他にも父親役があったら観てみたいなと思った一本でした。