『うわあ何よこれ?!』と思わず声が出る雑誌グラビアを見つけました。
良平さんが、当時日活ロマンポルノ裁判で渦中の人だった田中真理(21歳)とイチャイチャしているじゃありませんか!
中高年男性向けの月刊誌『現代』1973年7月号◾️グラフ特集◾️私が同棲するなら絶対この人 各界有名男女の“1日同棲”23組。
この特集は男性の方から女性を指名というものだったらしく、由美かおる(22歳)の肩を抱いてブランコに乗る満更でもない表情の藤原弘達(評論家・51歳)に始まり、ネクタイ売り場でミニスカートの草笛光子(39歳)からネクタイを選んでもらってカメラ目線でニッコリする岩井章(総評事務局長・51歳)、都家かつ江(漫談家&女優・64歳)にラーメンを食べさせてもらう上村一夫(劇画家・33歳)・・・という、今見ると珍写真ばかりの23カップル(もちろん誌上)です。
よくよく見ると他のカップルは、カメラマンに乗せられていてもぎこちない感じがあるのですが、流石に良平さんと田中真理は俳優さん同士ですから、本物の同棲カップルのラブラブ写真のようでした。
これはいきなり写真だけ見せられたらちょっと信じちゃうかもしれないなあ。
シングルベッド(ダブルでないところが同棲っぽい)に2人とも肌の露出度は高くなく、良平さんは白と黒の長袖シャツ(ファンとしてはも少し肩幅広く見えるアングルにしてほしかった)にアイボリーの長ズボンに裸足、田中真理は裸足で白地に小花柄の少女っぽい半袖のロングワンピース、長い髪にすっぴんに近い薄化粧。タバコをくわえた良平さんの腰を田中真理が枕にし、良平さんの左手に指文字を書いて、『ウフフ♡』と2人だけのナイショ話をしている・・・感じです。
良平さんのご指名だったことといい、田中真理がうらやまし過ぎる!
清楚な感じの若い女性が良平さんの好みだと以前良平さんの書いたものを読んだので、このシチュエーション設定は良平さんの案かも知れませんね。
写真の下には良平さんのショートエッセイがありました。
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同棲なんてすぐにお互いバケの皮がはがれるものだから この世のかなしさ はかなさを知ることが出来る 感じることが出来る人がいいと思う それでいて悲しみを知ることは 悲しみにおぼれることと違うのだからとけなげにいつも 何かしらのあたたかさを相手に与える人 オレは女にいっぱい言われることがあるし言うことがあるから ついでにもっと望めば自分の仕事はちゃんと出来る人この同棲の最低条件が相手になければ逃げるにこしたことはない
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良平さんのあげた三つの条件のうち、上二つの
1.“この世のかなしさ はかなさを知ることが出来る 感じることが出来る人”
2.“何かしらのあたたかさを相手に与える人”
は、うんうん、良平さんらしいよねと分かる気がするのですが、
3.“自分の仕事はちゃんと出来る人”はちょっと意外な気がしました。
でも考えてみればたくさん女性を愛してお子さまも多くいらした良平さんですから、全面的にべったり依存されても困るでしょうし、“自分の仕事はちゃんと出来る人”とは、経済的な意味だけではなく、精神的にも自立している人という意味なのではないでしょうか。
管理人は田中真理について、1972年『官能教室 愛のテクニック』(珍しく二枚目役の益富信孝が良かった!)しか観ておらず、鈴木義昭の日活ロマンポルノ裁判の本(※)や引退後のご本人インタビューを読んだくらいなので、詳しくコメントできないのですが、現在動画配信中の『恋の狩人 欲望』は、ちょうどこの『現代』が発行されたのと公開が同時ですし、田中真理自身が台詞を書いた場面があるというので早速観たいと思います。
※鈴木義昭著『日活ロマンポルノ異聞: 国家を嫉妬させた映画監督・山口清一郎』社会評論社 2008年