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『月給一三、〇〇〇円』1958年3月11日公開 松竹大船 (撮影時34歳)


主演:南原宏治(当時は伸二)

監督:野村芳太郎

脚本:山田洋次

 

良平さん目当てですが、好きな南原宏治が主演でもあるので楽しみに観ました。

 

ストーリーはサラリーマン版『坊っちゃん』。

悪役じゃなくて一途な孝行息子・南原宏治は初めて。

同じ年に漱石の『坊っちゃん』も演ったのですね。

結構似合っているかも。

 

良平さんは南原宏治と同じ下宿に住んでいる経理課社員。

他の同僚とともに安月給を嘆くという役でストーリーにはあまり絡まないのですが、恋人であるエレベーターガールの朝丘雪路と結婚したいのだけど、結婚資金がないので、仕方なく休みの日は連れ込み宿で過ごしている、という設定。

「夫婦共働きすればいいじゃない」と思ってしまったのですが、結婚したら女性は家庭に、という時代ではこんなカップルも珍しくなかったのでしょうか。

 

良平さんでなくてもいい役で、正直あまり芝居も上手いとは思えないのですが、

日活に行く前年の良平さんはこんな感じだった、ということで。

 

あ、映画自体は楽しく観られましたよ。

実は利己的な田村高廣、イイ人だけどヒラ社員の三井弘次、安定の悪がしこい西村晃など。