主演:南原宏治(当時は伸二)
監督:野村芳太郎
脚本:山田洋次
良平さん目当てですが、好きな南原宏治が主演でもあるので楽しみに観ました。
ストーリーはサラリーマン版『坊っちゃん』。
悪役じゃなくて一途な孝行息子・南原宏治は初めて。
同じ年に漱石の『坊っちゃん』も演ったのですね。
結構似合っているかも。
良平さんは南原宏治と同じ下宿に住んでいる経理課社員。
他の同僚とともに安月給を嘆くという役でストーリーにはあまり絡まないのですが、恋人であるエレベーターガールの朝丘雪路と結婚したいのだけど、結婚資金がないので、仕方なく休みの日は連れ込み宿で過ごしている、という設定。
「夫婦共働きすればいいじゃない」と思ってしまったのですが、結婚したら女性は家庭に、という時代ではこんなカップルも珍しくなかったのでしょうか。
良平さんでなくてもいい役で、正直あまり芝居も上手いとは思えないのですが、
日活に行く前年の良平さんはこんな感じだった、ということで。
あ、映画自体は楽しく観られましたよ。
実は利己的な田村高廣、イイ人だけどヒラ社員の三井弘次、安定の悪がしこい西村晃など。